最近ちょっと面白いと思う動画のシリーズがあって
一見悪徳に見えてただ貯金をすすめているだけの男
この一見悪徳に見えてシリーズだ。
めちゃくちゃ怪しい先輩が、慣れた様子で色々勧めてくるという、社会人経験をある程度積むとあるあるなこの状況。
だいたいがマルチ商法的な怪しい話に乗りますか?的な話が多くてガッカリするパターンのやつ。
そのガッカリパターンから始まるこのコント。
しかし、違うのは怪しい先輩がオススメしてくるものが恐ろしくまともという点がこのコントの妙である。
・貯金
・アルバイト
・ジョギング
と、少しの努力である程度結果がでるが、やらない人はやらないものばかり。
勧めているものは真っ当なものなのに、
怪しいと思うのは何故なのか?
考察したい。
人は買うのは好きだが、売られるのは嫌い。
という原則があると思う。
普段日常的にスーパーで買い物している商品があるとする。例えば玉ねぎみたいな野菜。
それをスーパーの陳列棚から、買い物カゴに入れる事と、
駅前で知らない人から声をかけられて買う事を想像して欲しい。
条件として同じ価格で同じ品質だとしても
前者は抵抗なく買う人がほとんどだろうが、
後者は買わない人が多いと思う。
何故同じ商品同じ品質なのに買うと買わないという違う結果になるのか。
それは、前者は自分から買っているのに対して、後者は(売られてる)買わされているからである。
話を元に戻して、一見悪徳に見えての先輩は売ろうとしているように感じるから、
話としては凄く真っ当な事を言っているのだけれど、視聴者ないしオススメされている相手は抵抗してしまう心の動きがどうしても出てしまう。
では、何故売られていると感じるのだろうか?
私が思うに
①話を聞かない、話が一方的
②説明に対する不安回収が早すぎる
説明すると
①に関しては、
テレビの番組なのかな?尺の問題なので仕方ないと思うけども、早口なので一方的に説明している感じが伝わる。相手の話を聞いて共感するというプロセスがあまり重要とされていない。
②質問内容や角度は完璧すぎるくらい鋭い。
けれどもそれに対する不安回収が出来上がりすぎてて、逆に不安を覚える。
つまりは「何か裏があるんじゃないか?」と
思ってしまうのである。
「この人みんなと同じように私にも接しているんだろうなぁ」感が出てくるのだ。
では逆にするとどうなるのか?
・話をすごく聞く、共感に重きをおく
・不安回収も慎重に、一人一人に寄り添う風に
という事ではないだろうか、
対面販売は
相手もより慎重になりやすい。
その点共感次第では最も距離が近づきやすくなる手法でもある。
商品を通じて人と人との関係性になるからである。
「あの商品欲しい」
から
「この人から買いたい」に変わるのだ。
不安が一挙手一投足によって、小さい信頼の積み重ねが出来ていき、
私の事をよく知っているあの人なら「私の欲しいもの」を与えてくれるだろうという期待に変わる。
そうして自分で納得して初めて
「売られた」から「買った」に変わるのである。
そういう風にお客さんに思ってもらえるように
日々営業パーソンは今日も頑張っているはず。
一見悪徳に見える先輩を見て色々考える機会を頂けた。