前回の記事に頂いた、感想の中に 生きがいをテロや復讐に向ける人がいる というキーワードが出てきました。
面白い指摘だったので記事として書きます。
目次
空観について。
空観(くうがん)とは仏教用語です。
世界、宇宙、全体の捉え方の一つだと考えてください。
例えるなら、 目の前に森があります。
近づいていくにつれて、それが木々の集合体だと気づきます。
更に近づいていけば、大木の一本、一本にも違いがあります。
更に近づいてみれば、木は炭素、酸素、塩素、窒素、リンで構成されている物質だとわかります。
更に近づいていけば、小さな紐のようなものが、ただ振動してるだけのようです(超ヒモ理論的には!)
さて、問題です。
森とはなんでしょうか?
森に実体はないんです。
私達の頭の中での認識でしか、森はないです。
例え②です。
私達は時間の中で生きていますね。
過去、現在、未来。 24時間、365日。
では、時間を見た事、触ったこと、聞いたことある人いますか?
時計はダメですよ?笑
時間も私達の頭の中に概念としてだけあります。
そこに実体はないです。
過去と未来も頭の中にしかありません。
あるのは、 今と、この場所しかないはずです。
実体って何なんだろ?
本当は頭の中にしかない、幻みたいなもんなんじゃないの? って考えるのが空観です。
なるほど、全てを幻と実体が無いものにすれば、人が避けたい苦痛や、悩み、避けられない死への恐怖も実体がない幻だよって人に説く事ができますね。
そこまでは、そういう考え方も「ありっちゃあり」だと思いますが、 そこに厄介な思想として 生まれ変わり、輪廻転生 死んでもカルマが付きまとうから! 的な発想が危険だと思う訳です。
オウム事件で有名になったポアの思想。
それは、
苦しんで殺してあげた方が、
カルマが現世で浄化されて、来世、よい生まれ変わりができる。
と、信者さんは信じて、社会貢献感覚でサリンをまいたり、殺人事件を犯した訳です。
罪悪感は空観思想で実体のないものにされてしまっていたと思います。
自爆テロなんかも、生まれ変わり論を用いて行われている可能性もありますね。
この辺りが宗教がヤバいと、思われる由縁かなと思います。
ここまでは空観の生まれ変わり論が生む、危険なダークサイドでした。
次回は仮観(けがん)です
なんか、 空観ヤベーって感じですが、 毎日、生活をしている中で お金欲しいとか、 美味しいもの食べたいとか モテたいとか、 出世して、もっと認められたい とか、煩悩むき出しで考えますよね。
これも実体無い訳? 毎日めちゃくちゃ感じまくってんだけど?
これらは 空観の反対の仮観にあたります。
仮観の説明は次回に!
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