ハッピーエンドな旅の途中で。

生きてる事は旅すること。旅とは移動の有無ではなく、生きるスタンスそのもの。

【兵庫県ランチ】西脇大橋ラーメン。 その甘口は播州織を支えた味。

いろんな廃棄物を扱っていると、その地域の地場産業を深く知る機会がたまにある。

 

播州織をご存知でしょうか。

 

兵庫県西脇市を中心に広がった織物であり、

綿で薄手の先染め織物やシャツやブラウス用の生地ということになる。

 

1950年〜1980年代に非常に栄えた地場産業であり西脇市を大きく支えた産業だった。

 

かつては、「ガチャマン時代」と呼ばれて、織り機がガチャっと一回動くと1万円は儲かると言われる程に儲かっていたらしい。


しかし、今やファストファッション全盛の時代に合っておらずに減少の一途を辿っているという。

 

メイドインジャパンと工芸品扱いでブームが再燃した時代もあったようだが、その勢いもかつての話で、今や輸出もほぼ無くなってしまった様子。

 

播州織をよく知る地元の
廃棄物担当者さんも少し悲しそうであった。


そんな栄華を極めた播州織を支えた人達がいた。

 

それは全国から集められた女工さん達だった。

中学校を卒業したての子達を全国から集めてきて、昼間は播州織の仕事をさせて
夜は定時制の学校に通わせるという形で働きに来て貰っていたとのこと。

 

その忙しい合間に女工さん達が食べていたのが、播州ラーメンと呼ばれる甘口のラーメンなのだ。

 

女工さん達の口に合うように甘口にしたらしい。

 

とまぁ
やたらと前フリ長かったですけど、
そんな歴史の味を味わえるとのことで、播州大橋ラーメンさんへ食べにいきました。

 

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お店はちょっとした観光スポットっぽくなっている。

 

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駐車しやすい。助かる。

 

 

メニューはラーメン(普通か大か)
とご飯のみ。

 

この潔さ。好きだな。

 

見た目は中華そば。

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さっさくスープを頂くと、旨味から直ぐに甘味が追いかけてくる。なるほど。でも後味の甘味がとても上品に感じる。

 

美味しいのでズルズルと直ぐに食べられるちょうどいい量だった。

 

中学校を卒業したてのまだ遊びたい盛りの女工さんが、忙しい合間をぬって食べていたんだろうな〜と想像を掻き立ててラーメンを啜りました。

 

西脇の歴史の味を味わえて680円なら安いもんですよね(^-^)

かつての女工さん達はもうおらず、地元へ帰ったりしてるんでしょうね。

 

そんな人たちの為にか播州ラーメンが通販ばりにパッケージ化されて売ってました。商売上手!

 

女工さん達かしたら、まさに青春の味なんだと思います。

 

播州ラーメン美味しかった。
ご馳走さま。

 

廃棄物があるということは、そこに循環があるという事。廃棄物処理とは循環を促す事に他ならない。

 

播州織も循環を得て、また日の目を見る機会があればいいなぁと生暖かい目で見守りたい。