概要
女子大生・なるみを中心にした男女5人を描いた作品。なるみと保の結ばれては離れる恋愛模様を縦糸に、2人を取り巻く恋や友情が横糸として絡まり合い、『あすなろ会』というサークルを通じ、恋愛と友情の狭間で、20歳の日々の苦悩や喜び、時間の経過の重さや大切さ等の、若さの証の全てを描いた青春群像劇。
《ウィキペディアより》
著者 紫門ふみ
ネタバレあり感想
昔トレンディドラマでやってたなぁ、くらいにしか知らなかったのですが、なかなかドロドロしててナイスでした(^○^)
どうでもいい豆知識ですが、
紫門ふみさんの旦那さんは
島耕作、たそがれ流星群などでお馴染みの
弘兼憲史さんです。
人間観察が鋭くて、展開が上手いですよね二人とも。
本作の感想に戻ります。
感想として
フラワーカンパニーの《深夜高速》
のリリックを引用させてもらうと
若さはいつも素っ裸、見苦しいほど一人ぼっち。
若き日々の葛藤は美化されがちですけど、当事者はたまったもんじゃないでしょうね。
一部はあんなクライマックスになるとは、予想出来なかったのでサプライズ感に溢れていたのですが、
二部のなるみ愛人編がドロドロしてて、最高でした(^○^)
私の好きな恋愛名言の中に
恋は交通事故
というものがあるんですけど、
出会ったしまったので、諦めるしかないですね(^○^)
なるみに振り回された取手君がどんどん成長する様が、物悲しかったり、
自分の才能と子育てを天秤にかけるしか出来なかった、天才女子、
星香に共感したり。
全てを達観していた、悲劇の男
松岡君に驚かせられたり。
複雑な家庭環境でも、強く育った
稀代のモテ男
掛居君の歯がゆさにドギマギさせられたり。
読み手の感情を掻きむしって来る展開。
恋愛ものは基本毛嫌いしてるのですが、くどくないタッチの紫門ふみさんの絵なので自然に読めました(^○^)
なるみについて思う事は、
人は嘘をついては生きていけないようにできてる。
って事。
それによって、周りの人を結果的に傷つける事によって、自分も傷つく事になる。
自分の人生を他人じゃなくて自分が選ばなければならないよ!
という事が、一番のテーマじゃないかなと個人的には思いました。
なので、私的な読後感に残ったのは、
自分の人生に嘘をついて、生きてきた美人かわいい娘はほんっと怖い。
周りの男はたまったもんじゃない(笑)
自分の人生をどれだけ自分で判断して行動して生きてきたか?
恋愛でも、人間力でも、大切な指標となる質問だと思いました(^○^)